田中敦子

定価: ¥ 42,000
販売価格: ¥ 31,860
人気ランキング: 761位
おすすめ度:

発売日: 2007-08-24
発売元: バンダイビジュアル
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超一級の「芸術作品」
学業研究でもあるまいし、緻密に現実世界との整合性を検証していっても意味がない。
そうした作業を行っていくならば、確かに種々の疑問点・矛盾点を指摘できましょうが、そもそも攻殻の世界じたい、架空のものなのですしね。
あくまでこうした「芸術作品」は、そのストーリー性・音楽・映像美などを楽しむものでしょう。
以上のような前提に立つならば、本作品は星5つに値すると思います。
面白いのは確かだが・・・。
指摘しておられる方も幾らかおられるようだが、2nd GIGは攻殻機動隊シリーズにしては余りにも雑ではないだろうか。
例えば、インテリジェンス・オフィサーであるはずの合田が、あんなに特徴的な外見では目立ってしまって仕方がないし、合田の行っている“情報操作”も具体的な方法はまったく描かれず、物語終盤まであらゆることが合田の計算通りに進んでいく。
また“難民”に対する扱い方も非現実的で、元々労働者として招かれた難民がなぜ政府の作った難民キャンプのような居住区に暮らしているのかも謎である。本作で描かれている難民は難民なのか移民なのか良く分からない。日本が労働力の必要性に迫られて、難民を労働者として招いたのなら、難民達が労働の対価として得た金でそれなりに生活していてもおかしくない。戦後復興が終わった途端、難民達の仕事が一気に減るとも思えないし、仮に短期間で難民が仕事にありつけなくなるほど景気が悪くなったのなら、後から来る難民達はより景気のよさそうな国に流れ込むだろう。
難民達に経済的に自立してもらい、日本国籍を取得してもらった方が政府は難民に投入する税金を減らせるし、あわよくば税収も増やせるのにわざわざ居住区を作って国が面倒を見るというシステムもナンセンスである。治安維持等の観点からみても、多くの難民を特定の地域に集めれば日本国民との深刻な文化的断絶が生じ、結果として暴動がおきるリスクは格段に高まるのは誰が考えても明らかなので、仮に難民を受け入れるなら各都市に適度に分散させるはすである。同様に、初めから難民帰化が行われていないのも変で、母国の崩壊によって日本にやってきた難民なら日本国籍を取得するしか他に道はないだろう。
他にも、米帝のあからさまな介入に野党の政治家や親米派ではない官僚がまったく気付かないとは思えないし、米帝と対立する米露連合が一切日本に圧力をかけてこないのもおかしな話である。
確かに物語の大筋は非常に面白いのだが、本家シロマサの攻殻機動隊の良さであったリアルさへの飽くなき追求が感じられないのだ。ツッコミどころが多すぎるのである(確かに、ゴーストの存在自体がツッコミどころではあるのだが)。
2nd GIGが攻殻機動隊のキャラクター総出演の押井作品になっているような気がするのは原作を読みすぎたせいだろうか。大風呂敷を広げすぎたせいか説明不足や無理な展開、ご都合主義等が目立つ作品になっている気がする。
残念!
Second GIG は前作「笑い男」にくらべ、非常にバランス良く世相を消化していると感じた。
前作は題材が対厚生省との出来事が生々しく現実世界とリンクしており、若干だが説明的な印象を受けたが
Second GIGはメインラインで日本国民が潜在下で抱くであろう体制に対する不満をうまく映像化している。
又、サブラインで各メインキャストのディテールをうまく表現する事で、物語の奥行きを出しおり物語全体として見応えがある。
購入して後悔する事は無いと思うし、何度観ても楽しめる数少ない作品だと思う。
表題に「残念!」と書いたのは、多くの人は「アニメ」で一括りにしてしまい、関心さえ持たない事。
また、このような作品を見るにつけ、日本の実写での映画界のおそまつさがより鮮明に感じられてしまう事か・・・。