Top >  027黒澤明 >  影武者<普及版>

影武者<普及版>

影武者<普及版>
仲代達矢;山崎努;萩原健一;大滝秀治;倍賞美津子
影武者<普及版>
定価: ¥ 3,990
販売価格: ¥ 2,953
人気ランキング: 1195位
おすすめ度:
発売日: 2007-11-09
発売元: 東宝
発送可能時期: 近日発売 予約可

こけおどしの駄作です
 齢を重ねて黒澤明はどうしちゃったのでしょう!年々、作品の質が下がってきたように思えてなりません。
 
 この作品もそんな後期の作品ですが、場面の作りのチープさが気になって仕方がありません。特に戦闘の場面=1.徳川家康との夜戦 2.クライマックスの長篠の戦いなどは、いかにも低予算で作りましたとの印象が強いです。CGが現在ほど進歩していなかったにしても、黒澤作品らしからぬ体たらくです。
 「ロード・オブ・ザ・リング」ほどの戦闘場面は望めないにしても、黒澤作品「隠し砦の三悪人」の冒頭の城の場面くらいの迫力が欲しいところです。それに、長篠の合戦後の馬が倒れている場面が長過ぎて退屈します。戦闘の虚しさのようなものを描きたかったのかも知れませんが、意味なく長いシーンです。
 役者の中では、萩原健一が全く駄目ですねえ。そもそも台詞が聞き取りにくいし、主人公の影武者に対する反撥の心理が全く描ききれていません。
 
 低予算で撮るなら、いっそモノクロにして無名の役者を揃えて、その分重厚なつくりにすれば良かったのに・・・。なんて、思ってしまいます。

 と言う訳で、黒澤作品がお好きな方でも”がっかり”間違いなしです。

配役がいまひとつだけどこの値段なら買っても損はない
 公開当時は、黒澤監督の久々の時代劇で、勝新の降板劇やコッポラ、ルーカスの製作協力、カンヌ映画祭のグランプリ受賞と話題豊富で劇場でもかなりヒットしました。
 しかし、公開当初から映像の色彩美とは裏腹に人間描写がいまひとつで往年の黒澤時代劇を期待した人々からは散々の酷評されていました。それでも現在、ヒットしているようなアイドル映画に較べれば数百倍丁寧に作られているし、武田信玄に影武者がいたという着想や脚本も秀逸だが、キャスティングがいまひとつです。仲代達矢は突然の代役だったことを配慮すれば善戦していますがオーバーアクト気味、ショーケンはセリフが聞き取れず演技以前の問題です。オーディション組では隆大介にはスケールを感じましたが、油井昌由樹は素人臭くて続く「乱」でも完全にミスキャストです。顔が小さく童顔で痩せ型の体型の若手俳優の多くは演技以前に髷や着物に非常に違和感があります。クリント・イーストウッドが「許されざる者」を監督した当時、馬に乗れる役者がいなくなってしまったので西部劇を作るのは難しいと嘆いていたそうですが、日本でも髷の似合う俳優がいなくなってきており、本格的な時代劇映画を撮ることは難しいのではないでしょうか。
 そんな中にあって山崎努だけがプロッフェショナルな演技をみせてくれます。また当初の予定では勝新を主役に、山崎努の演じた信廉を若山富三郎、上杉謙信を三船敏郎という案だったそうで、ぜひこの配役で観たかったです。
 私個人の評価は★3個ですが、低価格してくれた東宝の英断と、まだ未見の方もこの値段であれば購入してみても良いのではないかと思って★4個にしました。

 <  前の記事 野良犬<普及版>  |  トップページ  |  次の記事 蜘蛛巣城<普及版>  >