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カーテンコール

カーテンコール
伊藤歩
カーテンコール
定価: ¥ 5,040
販売価格: ¥ 5,040
人気ランキング: 34390位
おすすめ度:
発売日: 2006-06-21
発売元: バップ
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二兎追うもの一兎をも得ず
本編を観る前に、メイキングを観ました。

メイキングでの出演者のインタビュー、関係者の証言からわかるように、この映画にかける「佐々部清監督」の情熱は、半端ではないです。ご当地映画だから、地元の人たちもこれほど協力したのでしょう。「ALWAYS・・・」のように、「見え見えの感動作」にしなかったことも評価すべきでしょう。

でも、最後まで「結局、何を一番言いたかった」かよくわかりませんでした。
最初は主人公の橋本香織(伊藤歩)の成長談かと思ったのですが。「事実をありのままに報道するより大切なことがある」という意味かなと。

過去の描写があまりに見事なので(これは映画館の切符売りの宮部絹代(藤村志保)の演技のすばらしさに負うところが大きい)、昭和という時代を描きたかったのか、とも思いました。ちなみに私は「昭和30年代の方が現在よりよかった」と単純には思っていません。

どうも二組の父と娘の断絶、心の交流の復活を描きたかったようですね。橋本親子の方は様になっているのですが、安川家の方はちょっと無理がありました。みなと劇場の最終日に、娘は父親の直ぐそばまで来ているのですから、ここで再開を果たす方が自然だったと思いますが。

「昭和という時代を描くか」あるいは「父と娘の断絶、心の交流の復活を描くか」どちらかに絞った方がよかった。本当に惜しい・・・

テーマはなんだっけ?
「パパラッチもどきの張り込み」で特種をものにした主人公の橋本香織(伊藤歩)が、相手の自殺未遂の責任をとらされて福岡のタウン情報誌に飛ばされ、そこでの取材活動から「真実を報道するより大切なこと」を学ぶという「ヒューマンドラマ」とてっきり思っていました。
作品の紹介を読むと、昭和30年代から40年代にかけての日本映画全盛の時代に、映画館で幕間芸人として活躍した男の運命を描く「ヒューマンドラマ」だそうです。

この映画、テーマとは直接関係ないところでやたらがんばっております。伝説の幕間芸人安川修平を語る映画館の切符売りの宮部絹代(藤村志保)の演技のすばらしさ、回想シーンのリアルさ。現在の安川修平(井上尭之)の渋さ、演奏のうまさ。
しかし、安川修平がなぜ最愛の娘を捨てたかは、(観客は想像できるのですが)はっきりとは描かれていませんでした。娘の夫が「娘と父親を会わせるためにタウン情報誌にはがきを出したこと」や「橋本香織が簡単に安川修平を探せたこと」も「できすぎの感」がします。
日韓問題を絡ませたことも、(この作品の場合は)テーマを複雑にしただけでは。

ひとつひとつのエピソードは決して悪くないのですが、全体として観た場合、何がテーマかいまひとつわかりません。同じ監督の「チルソクの夏」がよかっただけに、残念です。

がっかりでした。
昭和の芸人・家族愛・藤井隆さんという。期待感大でしたが、なんなんでしょうこれは。現代の主人公記者の無理矢理な活躍ぶり?を見せつけられ、頑なに再開を拒む娘に強引に会わせたがる記者の気持ちの背景も安易…。何も伝わって来ないまま、終盤の藤井隆の老後役の俳優さんもイメージが違い過ぎて、放浪の父としての生きざますら伝わらず、いったい何だったのか。しらけっぱなしでした。

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