佐分利信
定価: ¥ 3,990
販売価格: ¥ 3,511
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おすすめ度:

発売日: 2005-08-27
発売元: 松竹
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小津安二郎監督、初めてのカラー作品。前作『東京暮色』で人間の闇を描いた彼は、久々に嫁ぐ娘をめぐる市井の日常を淡々と温かく、そこはかとなくコミカルに描いている。自分の許しもなく、勝手に結婚相手を決めてしまった娘(有馬稲子)に腹を立てている父親(佐分利信)。妻(田中絹代)は何とか夫をなだめて親娘を和解させようと苦労する。
総天然色と呼んだ方がしっくりくる豪華な映像が、頑固な親娘喧嘩をはなばなしく温かく盛り上げる。キャストもその他、大映スター山本富士子が娘の友人役で出演するなど豪華絢爛なもの。キネマ旬報ベスト・テン第3位。やはりこういったタッチこそ、いわゆる小津映画として認められるのだろう。なおこの年の11月、小津監督は紫綬褒章を受章。(的田也寸志)
小津監督の職人芸
親に黙って結婚を決めてしまった娘と、それが面白くなくへそを曲げてしまった頑固親父の話です。
ほんとにそれだけの話です。
そんな話をこれだけの面白く見せてくれる小津監督の手腕はたいしたものだと思います。
佐分利信演ずる駄々っ子のような頑固親父もいいですが、その回りを取り巻く女優陣が最高です。
妻役の田中絹代。大人しくいつも旦那様の事を立てているのですが、ある時あんまりグジグジ言う夫についに切れて、背広を放り投げて一言物申すシーンが最高です。
そして東京のクロウトの代表が高橋とよ。
佐分利信の行きつけの小料理屋の女将さんです。
どことなく垢抜けてはいませんが、人柄の良さが滲み出ていて落ち着ける店なんだろうなと思わせます。
西のクロウトの代表が浪花千栄子。
佐分利一家の京都の常宿の旅館の女将です。
でも実に粋な女性で昔は芸者だったんだろうなと云う趣を感じさせてくれます。
もう口八丁手八丁で、笑わせまくってくれて場面を総てかっさらいました。
その娘が山本富士子です。
今まで彼女ってそんなに綺麗なのかなと思っていましたが、この映画の彼女はまさしく大輪の花です。
内容空疎と言ってしまえばそれまでですが、内容がないだけに小津監督の個性を一番感じる作品でもあります。
千両役者だ佐分利信
昭和33年になってようやく、本作で小津監督は初のカラー撮影にチャレンジする。当初モノクロで撮る予定だったが、大映のスター山本富士子が客演することになったので、松竹上層部からの勧めもあって、文字通り彩を添えることとなった。ただし、当時一般的であった米国のイーストマンではなく、西独のアグファのカラーシステムを採用したために、全体的にメリハリの乏しい、くすんだ感じになっている。これが今となっては逆に新鮮で、なんともいえない味を醸し出しているのだ。カラー撮影のセンスはもちろん撮影監督に負うところが大きいわけだが、本作の厚田雄春のキャメラワークと、翌年大映に乗り込んで製作した「浮草」での宮川一夫の才気煥発の仕事を観くらべるのも一興か。
久々にこの映画を観なおして感じたことは佐分利信の存在感。いつもセリフをボソボソ言ってるだけのような感じで、うまいんだかヘタなんだか全然わかんない役者さんですが、独特の重みで、画面にでるとビタっときまる。まるでジョン・ウェインみたいです。もしかしたら天性の映画スターかもしれない。彼が出演している他の小津作品は「戸田家の兄妹」「父ありき」「お茶漬けの味」「秋日和」。みんないい味出てます。
あとは、浪花千栄子、山本富士子母子による京都弁の掛け合いが上質の漫才をみているようで笑えます。対立する佐分利と有馬稲子を常に暖かいまなざしで見つめる、田中絹代の泰然自若とした演技も全然イヤミがなくて素敵。さすがは大女優!小津監督は脇役に見せ場を作るのが本当にうまいですねえ。これまた必見です。
何も言う事ないです。ただ観ていたい。
いまさらうことなんてないなぁ・・・
「秋刀魚の唄」もそうなのだが、何度でも繰り返し見たい映画といえます。
とくに深刻なテーマが取り上げられている所謂「問題作」などでもなく、
潜行するような思惟を求められるわけでもないのだけれど・・・
とにかく観ているのが心地よいから、としか表現できません。
上等の音楽を聴いている時と同じです。
ほっこりとした純米を上燗でチビチビやりながら、あなたも中村伸郎に
なったつもりで鑑賞すれば。もう至福のひと時でしょう(笑)