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殺しの烙印

殺しの烙印
宍戸錠
殺しの烙印
定価: ¥ 4,935
販売価格: ¥ 4,935
人気ランキング: 33555位
おすすめ度:
発売日: 2001-10-26
発売元: 日活
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伝説の巨匠・鈴木清順が手がけた異色作にしてカルト・ムービー。2001年に本作の設定を生かした続編的作品「ピストルオペラ」が、同じ鈴木監督の手で作られた。
プロの殺し屋NO.3にランクされている花田五郎(宍戸錠)は、500万円の報酬のため組織の幹部を護送する途中、NO.2とNO.4たちの一味に襲撃される。相棒の春日が倒れ、危うく危機を脱した花田は、緊張感から解放されて妻の真美(小川万里子)と野獣のように抱き合うのだった。ある日、花田は薮原(玉川伊佐男)から殺しの依頼を受ける。しかも、4人を殺して欲しいというのだ。花田は次々と指名の人間を消していったが、最後のひとりの殺しに失敗してしまう。殺し屋に失敗は許されない。組織は美沙子(真理アンヌ)という女を差し向けてきた。
モノクロながら、いわゆる“清順美学”と呼ばれる、スタイリッシュなビジュアルがふんだんに楽しめる作品。殺し屋ランキングの変動に脅えながら殺しを繰り返す男に接近する男女が、組織の手による者かというサスペンス、女性を野獣のように抱くエロティックな描写の中に、ユーモラスなシーンが挿入される。電気釜で米が炊ける匂いに恍惚とする、殺し屋NO.3の設定が、すこぶるユニーク。なお脚本の具流八郎とは、当時の日活助監督6人と、木村威夫美術監督、鈴木清順を含めた集団ペンネームとか。(斉藤守彦)

マニエラ
映画は暗闇の中に個人を隔離し、他人との連帯感を断ち切り、個人を沈黙と闇の不安のなかにおきながら、伝達されるメッセージはすべて受け入れるような心理状態をつくり上げてゆく。観客は受身の状態で感動を待ち受けている。レコードでは、ヴァイオリン協奏曲を弾く独奏者の音は、はるかに強調されて聞く人の耳にとどくようになっている。それは映画における大写しの手法と同じである。演劇では大写しは観客自身の選択と努力で行われるもので、あらかじめ他人の手でそれが準備されてしまう映画の享受が受動的になり易いのは当然で、そうだからこそ映画は大衆化の武器になった。

伝説の誕生
 鈴木清順の諸作の中でも カルト映画という点では筆頭だと思う。

 殺し屋映画というジャンルなのだろう。光と影が交錯する白黒の映像はハードボイルドと言えなくも無い。しかし 語られる物語は奇妙奇天烈である。

 この映画で鈴木清順は 日活の社長の逆鱗に触れて 映画が撮れない時期が続いた事は余りにも有名なエピソードであるが ある意味では 日活社長だった堀は 常識人であったということも分かる。実際 本作を素直に見て 素直に「面白いアクション映画だ」と思える「常識人」は まず居ないと思う。そういう意味では 堀は ごく普通の感覚で 本作を「わけがわからない」と断じただけである。そんなに罪があるわけではないかと思う。

 しかし そんな堀のお陰で 本作と鈴木清順は 「伝説を帯びる」ようになった。清順の傑作群である「ツィゴイネルワイゼン」や「陽炎座」も そんな「伝説」が無ければ生まれなかったのではないかと 真剣に思う。
 そんな意味では 後期清順を造り上げた いわばデビュー作のような気すらするのだ。
 
 

シュールな喜劇映画
電気炊飯器の湯気を偏愛するNO3の殺し屋、座ったまま小便を垂れ流すNO1の殺し屋、意味不明で子供じみたセリフ、笑いを誘う演技、場違いに挿入される本格フィルムノワールふうの詩的ショット、支離滅裂な精神分裂症気味のストーリー。このように、どう見ても殺し屋ごっこをしているとしか思えない殺し屋たちを哀歓たっぷりに、しかも面白おかしく描いた、いかにも鈴木清順らしいシュールな喜劇です。
鈴木清順の映画らしく、どういうつもりで作っているのか本人に聞いてみたくなるような映画で、ハードボイルド映画だと思って見ると腹が立ちますが、はっきりと喜劇と思ってみると案外笑えます。

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