佐藤B作

定価: ¥ 4,935
販売価格: ¥ 4,935
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発売日: 2007-02-23
発売元: ジェネオン エンタテインメント
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シチュエーションに難あり
三谷幸喜脚本作品としては失敗に近い出来。
シチュエーションの説得力が不十分すぎるため、違和感が付きまとう仕上がり。
何故、そうまでして続けるのか。
何故、そのタイミングで逃げ出さないのか。
何故、そのタイミングでバラすのか、またはバラさなかったのか。
説得力が伴わなければ、無理やり面白くしているだけにうつってしまい、興醒めするばかりです(それにこの内容で2時間40分てのは無謀)。
シチュエーション・コメディに於けるシチュエーション設定の重要性をまざまざと感じさせてくれるので反面教師として観る価値はあるかも。
と、少し辛口過ぎる故最後にフォローしておくと、脚本の求めている内容を演出家が理解できていないような箇所が目立ちました。三谷幸喜自身の演出で公演されればもう少し良い印象になったと思います。
新キャラクターも登場し、面白さもヴァージョン・アップした三谷得意の勘違いエスカレート・コメディ!
「その場しのぎの男たち」のレビューでも触れた事だが、三谷幸喜は、東京ボードビルショーの為に、今まで4本の戯曲を書き下ろしている。今作はその中でも世評では傑作の呼び声が高く、過去何度も再演されている人気作だ。確かに、あるマンションの1室で展開される1人の父親の情けなくもイジラシイ奮闘ぶりは、滑稽で破天荒この上なく、ささいな嘘が、勘違いに次ぐ勘違いを呼び、どんどんエスカレートし、複雑に絡み合い、交錯し、逸脱していくものの、第三者には奇跡的に話が整合している事のスリルと面白さ!は、相変わらずの三谷お得意の作術の巧みさで、ゲラゲラ笑いながらも、その見事さに感服する必至だ。実は、以前NHKのBSでオンエアされた舞台を観た時の印象は、ボードビルショーの役者たち(特に佐藤B作)のバタ臭さが、極めてホーム・ドラマ的なシチュエーションというか空間の中で、ややハナに付いたのだが、ヴァージョン・アップした今回、あまり気にならず、面白さも倍増していたのは嬉しい誤算だった。それは、やはり、より個性的な俳優陣と新キャラクターの存在が大きい。初客演の西郷輝彦も思いの外怪演しているが、何といってもB作の愛人にして、片言の日本語と絶妙の間でア行の諺を操る(笑)怪し気なフィリピン人ビビアン役を演じた小林美江が“オイシイ処独り占め”の儲け役。そして、小島慶四郎!バカ殿と言えば志村けんと連想されるのだろうが、私にとっては、やはり松竹新喜劇時代のあのぬべっとした小島慶四郎であって、殆ど台詞がないにもかかわらず(笑)、登場しただけで場内の笑いを誘うあたり、思わず「役者やのぉ?」と掛け声を掛けたくなる。
三谷コメディーの真髄
三谷幸喜コメディーの特徴でもある「ちょっとした嘘・勘違い・すれ違い」を生かした脚本は、練りに練られていて本当に感心します。役者陣も面白い作品をやっているんだという自信に溢れていて観ていて気持ちがいいです。
特にHRをとても面白いと思った人にお薦めします。
三谷幸喜はやはり天才です。