吉田喜重が語る小津安二郎の映画世界
吉田喜重

定価: ¥ 4,935
販売価格: ¥ 4,935
人気ランキング: 48054位
おすすめ度:
発売日: 2005-12-22
発売元: ジェネオン エンタテインメント
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
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遥かに霞みがかった小津の背中
「映画はドラマだ。アクシデントではない」。
晩年の小津は松竹ヌーヴェルバーグの旗手として新人監督であった吉田に
こう語ったという。その言葉をずっと心の深奥に抱えていたのであろう。
彼は考え続けた。
その結果、吉田は小津安二郎が徹底的にフィクションにこだわり、
無秩序な世界を反復して写し、そこに生じたズレのなかに、世界の意味や
秩序を求めていたことを発見した。
日本映画界を代表する偉大な先輩監督の深遠。
掴んでは水のように流れ去っていくことを承知で、
生い立ちから戦前の初期作品、戦争体験、戦後の全盛期、早すぎた晩年といった
時期ごとに分析していく。
その例外は、小津の代表作「東京物語」であった。
この作品のみ、全4回の全てにおいて取り上げられる。
そして、この作品こそが小津映画の真髄であること、全ての時代区分を貫く要素が
含まれていることを明らかにしていく。
映画に対する突き放した視線と聖俗の境界を漂う曖昧で残酷な世界に対する
透徹した視点。吉田の語る小津は、昨今テレビで語られるホームドラマの
小津などではない。強烈な創造者の視点がそこにある。
吉田の鷹揚とした語りもまた魅力的である。